専攻長挨拶

当法科大学院は,法曹を志す社会人の方々をお待ち申し上げます。

1 司法の世界は,国民の参加が不可欠です。

   少なからず疑問の声があった裁判員裁判は今ではすでに根付き始めています。法曹養成においても,多くの批判の声や困難がありますが,様々な社会経験,知識,技能に裏打ちされた社会人の方々が法曹として司法に参加していただくことは,司法の礎を強固にし,発展させていくことになります。司法は多様な人材を必要としています。

法科大学院は,法曹養成の中核として位置づけられており,ここでは,理論教育を通して実務を批判的に捉え,実務教育を通して理論を再確認または再構築するといった思考を学びます。このような教育を受けた新法曹が将来の司法の一翼を担っていくことが期待されていますし,実際に多方面において活躍されています。私は平成24年まで司法研修所の教官をしており,その後当法科大学院に在籍しています。私の経験による限り,社会人経験者は,必ずしも基礎理論を修得することを得意とはしておりませんが,一旦基礎理論を修得すれば,豊富な経験則を駆使して,法的な問題点を拾い出し解決をはかるといった法曹にとって最も重要な能力を十二分に発揮されています。この一つをとってみても,司法は社会人経験者を求めているのであり,また,社会人経験者が司法で活躍できる場は極めて広いといってよいといえます。

このホームページをご覧いただいている方は,仕事をしながら,法律に興味を抱かれたり,法的サービスの担い手になりたいなどといった志を抱かれていることと存じます。そのような方々には,是非,法科大学院教育課程に参加していただきたいと存じます。

2 さて,当法科大学院は,国立大学では唯一の,有職社会人を対象とした夜間法科大学院です。

    当法科大学院は,これまで多くの修了生や法曹を輩出してきました。当法科大学院では,社会人の方々がさまざまなフィールドから茗荷谷駅前の教育の森に集って法律を修得するため切磋琢磨しています。授業は平日夜と土曜日ですが,地下1階の大塚図書館の隣には年中無休の自習室が併設され,いつでも勉強することができる環境を整えています。録画システムのある教室の授業では,いつでも授業録画を見ることができ復習に利用できます。カリキュラム面では,社会人学生の多様なニーズにこたえて,平成26年度から既修者コースを新設し,あわせて修了所要単位数を96単位から93単位としています。必修科目以外では,基礎法学・隣接科目7科目,展開・先端科目25科目以上を用意しています。また,法学未修者のフォローアップのために,習熟度別のチューターゼミを開設するほか,平成29年度からは入学前の科目等履修生も履修できる基礎ゼミを新設しました。インターネットによる授業を導入し,平成28年度からは,国内や海外に出張中でも,モバイルで授業に参加することができるようになりました。平成29年度からは,当法科大学院の教室において他の法科大学院の授業を履修することができます。

本学は,これまでもこれからも,様々な世界で活躍する社会人の方々がリーガルマインドとスキルを学ばれて法曹として活躍されるよう,社会人学生とともに歩み続けてまいります。将来法曹として活躍をされたいと考えられている社会人の方におかれましては,是非とも茗荷谷駅前の本学の扉を叩いてください。 

法曹専攻長 森田 憲右